30歳の時に会社を退職し、1年の留学と3年半の現地日系企業での就労を経験しました。留学へと踏み出すには様々な決断と準備が必要です。ガイドブックやネット上で一般的な情報は手に入りますが、体験者の生の情報はまだまだ少ないのが現実ではないでしょうか。
そこで、留学前に実際に私が心配した事を経験を基に持論を述べました。これから中国留学を考えている方で、寮生活での生活が心配!期間はどの位がいいのか? 留学するには年齢が気になる!という方はぜひこの記事を参考にして下さい。
中国留学での寮生活は穂1人より2人部屋がおすすめ
結論から述べますと「二人部屋で異国の方」を希望して下さい。理由は日本語が使えない状態に自分を追いやる事により完全に脳を中国語漬けに追い込むためです。私の相方はインドネシアの高校を卒業したばかりの青年でした。
コミュニケーションはお互い初級レベルの中国語ですが、表現できない時は片言の英語を併用するので困る事はありませんでした。そして、授業で習得した表現をお互いに試す練習相手にもなりました。
後になって分かったのですが、特に希望を出さなければ日本人同士になります。そうなれば当然日本語で話しをしますし、お互い気が合わない場合はストレスも溜まります。
また、日本人は寮の中の日本人同士でグループ行動をしておりました。私はその中には一切入りませんでしたので、別のクラスの日本人からはしばらくの間インドネシア人だと勘違いされていたようです。
一人部屋の方がストレスなく音楽、テレビ鑑賞また勉強も自由じゃないか!という疑問があると思います。私の場合はルームメイトと年齢差はありましたが仲が良く食事、買い物もよく一緒に出かけました。
同じ様な生活スタイルを送り、彼は現地での大学進学、私は現地就労という目標のため同じ修行を行っている合宿生活の仲間という存在なのでストレスは感じません。
それよりも仕事をスッパリ辞めてきたので通勤、仕事や会社の人間関係のストレスから解放され、午後はフリーという圧倒的な開放感による幸福を感じました。
そうは言ってもやはり一人がいい!そのような方は、最初は寮の一人部屋に入り、半年間(1タームの区切り)は寮生活をしてから、学校近隣の賃貸の部屋に住むのが良いと思います。
私を含め語学留学に来ている方は、大切な時間とお金を使いストイックに語学スキルをアップさせいと思って留学にやって来ております。寮の部屋選択で迷っているならお互い切磋琢磨できる「二人部屋」を、そして可能なら「異国の方」を希望して下さい。
中国留学での授業以外でのおすすめの過ごし方
授業は午前中しかありませんので午後からはフリーの時間になります。言うまでもなくこの時間で何をするかによって成果が左右されますので、私の場合は、午後は会話の実践トレーニングと位置付けておりました。
最初は片言しか喋れませんが、なるべく現地の人、文化に触れる事を意識しました。相互学習や予習、復習などの一般的な事以外にこれはやって良かったという事を紹介します。
①個人商店、卸市場での買い物 スーパーでの買い物はレジで精算するだけで、一言も発せず買い物ができますが、露店や日用品、洋服、食品などの個人商店が集まった卸市場がでは値札がないもの、値札はあるが値引き交渉すれば安く帰るものがあります。外国人と分かると故意に高値を付けられるのはよくある事です。
日本人は見た目で中国人と変わりませんのでここでいかに現地人になりすまし、価格交渉で適正または安値に持ち込むかをゲーム感覚で買い物を行いました。
②新聞・雑誌の乱読 街の至る所にある新聞・雑誌の売店から目についた新聞と雑誌を買いルームメートと共有して暇な時間に流し読みをしておりました。読みこなすのは難しいのですが学校のテキストだけではつまらないですし、現地の文化に触れながら読みのトレーニングができる簡単な方法です。
中国の新聞は種類がたくさんありますが、比較的易しい文章で読みやすのが
『北京青年報』(中国語の教師も推薦しておりました)という新聞です。
③現地企業の飲み会にゲスト参加 これは現地の友人・知人がいる方限定になりますが、私は中国人唯一の友人が北京におりましたので、語学留学中の友人という「ゲスト枠?」で何度も飲み会に参加させてもらいました。
日本と同様に北京にある会社とはいえ中国各地出身の者が集まっておりますので、それぞれの出身地特有の訛りのある発音が一度に聞ける場でもあり、振り返って思うと会話のトレーニングには最高の場でありました。
私の学校は韓国人に次いで日本人が多い学校でしたが、他の日本人は何をしていたかというと、日本語の学習をしている中国人大学生との相互学習、変わったケースで校内の一般大学生に混じりバスケットボールのサークルに所属されてた人もおりました。
高年齢での中国留学について
経験から結論を先に述べますと寮生活もクラスの中でも「学び」に年齢は全く気にする必要ありません。周知の事実で日本人は社会人経験者の参加が大学在学中で参加する現役学生よりも一番多い国です。
日本人だけは20代から50代まで所属しているのが特徴であり、私のクラスの外国人には10代のモンゴル、ラオス、インドネシア、20代の韓国、イタリア、スペイン、30代のアメリカの方が参加されておりました。
そしてクラスの雰囲気も語学習得という同じ高い意識を持っているからだと思いますが、アットホームでフレンドリーな方が多いので年齢による留学へのためらいは一切捨てて下さい。ただし、60歳までの年齢制限を設けている大学もありますので、注意して下さい。
中国留学の滞在期間
次に期間についてですが、日本人留学生と現地採用の同僚を見てきた私の持論です。半年タームの留学期間と到達するレベル
を示します。
①半年(初級班) →中級のスタートライン
②1年(中級班) →中級の後半から上級(ビジネスレベル)のスタートライン →★私はここまでで卒業★
③1年半(高級班) →上級(ビジネスレベル)のスタートライン【現地就労レベル】
④2年(高級班) →上級(ビジネスレベル)【現地就労レベル】
社会人経験のあるものは1年以上滞在する方が多いです。後に現地採用された全8名の同僚は1年半から2年と本腰を入れておりました。私の場合は、学校には②の中級班までの1年間所属しましたが、その後は友人である中国人親族が主に経営している会社(建設産業機械メーカー)に語学習得目的で社員として就労させてもらいました。
1年以上も学生を続けていては仕事に関する感覚も鈍る一方であること、また中級レベルに達すれば実践を通して語彙力、言い回し力は付いてくるという持論で語学習得の“ショートカット”を実践しました。周囲すべてが中国人という中でその文化にディープに浸った事はその半年後の日系企業での業務に大いに役に立ちました。
まとめ
・寮は1人部屋より二人部屋 迷ったら二人部屋。初級レベルでは学習、生活面で相互扶助になりますし、もし相手が中級以上で滞在期間長い先輩であれば何でも教えてくれる相談役になります。
・授業以外の過ごし方 予習、復習は夜にまわして日中は街に繰り出して文化を享受する。相互学習もいいですが実践トレーニングのフリータイムとして活用する時間です。そして、現地就労を希望している方は就職活動の情報収集を早めにしておく事をおすすめします。
・高年齢での参加 中国語の習得には年齢は関係ないとよく言われるように留学も年齢を気にする必要がありません。現地就労については20代中盤から30代前半で1年半から2年間の長期留学後に就労に至るケースが多いのですが、職歴と現地で目指す職業により絶対はありません。
・滞在期間 現地就労については20代中盤から30代前半で1年半から2年間の長期留学後に就労に至るケースが多いのですが、職歴と現地で目指す職業により絶対はありません。